医療機器商社様 防犯カメラ設置工事・セキュリティ構築‐専用VPNネットワーク設計に強いTDDシステム‐
目次
基本情報
医療機器商社 ご担当者様
事業概要:医療・福祉の現場で使用される専門機器の開発・製造・販売などを幅広く手掛ける。現場の医療スタッフと連携し、きめ細やかなニーズを汲み取った製品開発に強みがある。東京をはじめ各地に拠点を持ち、全国の医療機関・福祉施設をサポートしている。
ご依頼内容
・防犯対策・セキュリティ構築に関する相談
・防犯カメラの設置工事
抱えていた課題
社員寮のセキュリティ対策として防犯カメラを設置し、撮影した映像は、寮内ではなく事業所に転送して、録画保存したいと考えていました。しかし、ネットワークを経由したデータの転送には、漏洩や不正アクセスの心配も出てきます。依頼するならすべてに対応できる会社にしたいと思い、選定を進めていました。
TDDシステム様とはネットワーク関連の案件で10年以上のお付き合いがあり、セキュリティ関係で全社的にサポートを受けていました。他の営業拠点のカメラの設置工事をお願いした実績もあり、今回も良い提案をしてくださるのでは、と思い相談しました。
実施作業
社員寮の防犯カメラ設置に伴い、弊社では、機器の選定、専用VPNネットワークの構築、カメラとレコーダーの設置工事の3点を実施しました。
機器の選定
防犯カメラの設置工事は、お客様のニーズを丁寧にヒアリングするところから始まります。
どのくらい鮮明な画像を求めるのか、データを保存する日数、夜間の撮影ができる赤外線機能は必要か、撮影データには社内のどのレベルまでアクセスできるようにするのか、などを一つずつお伺いします。
要件が具体的になってきたら、まず最初に決めるのがレコーダーです。弊社が契約している複数のレコーダーのメーカーから最適なものを選び、適合するカメラを選定します。
通った人のネームプレートが読めるほどに拡大できるズーム機能や、さまざまな角度が撮影できる首振り機能がついているカメラもありますが、防犯カメラは一概に「高性能がベスト」とは限りません。敷地外が映り込む可能性のある屋外での設置は、肖像権やプライバシー侵害といった問題に発展するリスクがあります。撮影方向は固定で、ズーム機能のついていないカメラが適している場合もあるので、現地の状況や事情を考慮した機器選定が大切です。
防犯カメラ専用VPNネットワークの構築
防犯カメラのレコーダーは通常、堅牢なセキュリティを備えた設計にはなっていません。撮影された映像は、建物やオフィス内など撮影場所と同じ場所に保存することがほとんど。外部とのネットワーク接続は想定していないので、遠隔地までデータを転送するには、セキュリティ面が問題になってきます。
今回は、撮影地点とは別の場所でデータの保存を行う必要がありましたが、撮影地点と同じ場所で録画する場合でも、セキュリティを考慮して原則はネットワークを分けるケースがほとんどです。
こういったセキュリティに関することは専門知識がないとわかりにくい部分です。ヒアリング時に弊社からお客様に確認し、最適なネットワークを設計していきます。
セキュリティを高めるための解決策「カメラ専用のVPN」
VPN(Virtual Private Network)は仮想のプライベートネットワークで、共用のインターネット接続の中でもより安全な通信経路でデータのやりとりが可能です。防犯カメラで撮影した画像の転送も安心して行えます。
VPNを利用すれば社外からも社内ネットワークにアクセスできるので、テレワークの普及とともに、活用する企業が増えています。在宅勤務のためのVPNと同じネットワークを使って防犯カメラのデータを転送することも可能です。ただし、同一のVPN接続を利用すれば、防犯カメラのデータに社内の誰もがアクセスできてしまう状態になりかねません。より高いレベルでのセキュリティを求めるのなら、カメラ専用のVPN接続の構築で対応します。
カメラとレコーダーの設置工事
カメラの取り付けと電気配線工事の際は、配線が表に出ないように隠します。設置時には、画角の調整も重要です。オフィス内・敷地内しか映らない場所での設置であれば、大体このあたりが写っていればいい、といった具合にざっくりとした角度調整で事足ります。難しいのは、近隣住民宅の玄関や駐車場など敷地外が映る可能性のあるエリアへの防犯カメラ設置です。
近隣の住宅や道路が映り込んでいてもおかしくない場所にカメラを設置すると、「撮られているのでは」と、苦情につながるケースがあります。そうなると、撮影した実際の映像を見ていただき、写っていないことを説明しなければなりません。
こういったリスクが想定される場所への設置では、設置工事の前にお客様と話し合い、撮影角度も細かく決めます。「自社の玄関部分を通過する人を撮影したいが、すぐ隣の歩道は映さないでほしい」といった細かな要望にも対応する、角度の微妙な調整が重要です。
撮影角度は弊社でチェックし、ある程度まで設定をした段階で、お客様同席のもと最終調整していきます。カメラを動かしてPCで画像を確認しながら行いますが、画角調整だけで1時間以上かけることもあります。設置後のトラブルを防ぐために、丁寧に対応しています。
TDDシステム担当者より
TDDシステムは、ネットワーク構築やセキュリティシステム構築に強い会社です。オフィス企画関連業務として、防犯カメラ/監視カメラの設置作業も多くご依頼いただいています。
事前ヒアリングと現地調査がポイント
防犯カメラの設置工事ではお客様目線に立った丁寧なヒアリングがポイントです。
例えば、カメラの画質を示す指標にピクセルがありますが、「何ピクセルのカメラが必要ですか?」と質問してもお客様はピンときません。「どのくらいまでハッキリ見える必要がありますか?」と聞いて「顔を判別したい」のか、「人物の出入りがわかればいい」のかなど、具体的な回答をもらい、それをもとにこちらで必要なピクセルを決めます。その画質で録画日数を計算したら、必要なレコーダーの容量も自ずと見えてきます。録画日数は30〜60日の間で設定するケースが多いですね。長いのは金融機関で、1年間保存という場合もあります。
ヒアリングではお客様の状況に応じて必要な内容をピックアップして確認していきます。大まかなご要望を拾い上げられたら、設置する機器や施工内容を、時には図解を交えてご説明します。やり取りを何度か繰り返す中で、お客様サイドでもイメージが具体化していきます。
内容が固まってきたら現地調査を行います。導入に向けた最終調整をし、必要な機器を揃えて作業日に向けて準備をします。現地調査では、設置エリアの環境を重点的にチェックします。画角の調整が重要、とご説明しましたが、防犯カメラの知識がなければそもそも、そういった発想がないのは当然です。画角や映る範囲に配慮が必要と思われるケースでは、現地調査の際に弊社から提案しますので、ご安心ください。
オフィスや工場内に設置するカメラは、セキュリティ対策だけでなく、内線呼び出し時の所在確認などにも使えるので、需要が増えています。今回はVPNネットワークを経由した遠隔監視システムを設計しましたが、弊社にはネットワークだけでなく各分野のプロが揃っています。最適な機器の選定から適したセキュリティの提案、トラブルを避けるための画角調整までトータルでサポートが可能です。カメラの導入・設置はお気軽にご相談ください。
TDDシステムの強みは、お客様のご要望に応じた柔軟な提案力です。オフィスのシステム周りの施工は一通り対応可能です。ちょっとしたお悩みも気兼ねなくお問い合わせいただければと思います。